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堀江貴文,落合陽一「10年後の仕事図鑑」を読んで得た10年後のグランドデザインから糖尿病内科医の未来を考えました

話題書なので素通りできず,読みました.

目次

この本について

10年後の仕事図鑑
堀江貴文,落合陽一 著
SBクリエイティブ

この本から学びたいこと

・10年後に仕事をする上で、描いておくべきグランドデザインはどのようなものか
・どのようにグランドデザインを描くか
・医師の仕事はどう変化していくか
・お金の仕組みはどのように変わるか
・どのようなポジションを取るべきか
・医師として取るべきポジションがあるか
・どういう分野に自分のポジションを取るか

この本から学んだこと

タイトルは仕事図鑑ですが,「仕事」という概念がそもそも無いお二人が語り合います.冒頭でホリエモンが言っているように,10年後を生きる心構えとして,10年後の未来がどんな世界なのか「グランドデザイン」を描いておく必要があります.

「働く」という概念が変わり,「お金」の価値が変化し,とても長生きすることになる未来のグランドデザインを描くために,ホリエモンと落合陽一の両氏が「10年後の世界はこんな感じかぁ・・・」という先見の明を授けてくれます.

そうして想定された未来の中で,自分がどういう意志を持って,どこへ向かって,未来の瞬間瞬間をどう生きていくか,モチベーションとなるヒントが紹介されます.

お金のために働かないとしたら,なんのために働くのか.誰のために働くのか.働くことに意味はあるのか.働かずして寝食に困らなくなったとしたら,自分はどうやって生きるのか.

頼れる仲間に頼られながら,好きなことを,自分が価値があると信じることを「仕事」として生きる未来を描くことに,少し抵抗がなくなる1冊です.

糖尿病内科的コメント

近い将来,血糖値も血圧もウェアラブル端末で常時測定され,全ての食事の量と栄養素が画像認識で即座にわかるようになるでしょう.

ある人がある食事を食べると血糖値,血圧,中性脂肪がどれくらい上昇し,体重が何キロ増加するかわかるようになるでしょう.そして摂取したエネルギーを消費するためにどれくらい運動するべきか,その人に合った運動スケジュールが提案されることになるでしょう.

そうなれば,生活習慣病は昔の病気となってしまうかもしれません.

では本当に人間は,機械から提案された食行動,運動習慣を受け入れるのでしょうか.この判断に,人間どおしの関わりが影響してくるかもしれません.

誰かのために健康でいようとしたり,仲間と一緒に運動の楽しみを感じたり,機械からの無機質な提案を実行するモチベーションが必要です.そのモチベーションを高める役割として,健康コンサルタント,運動習慣アドバイザーといった,今はちょっと胡散臭いけれど,人間味のある仕事がヘルスケア業界の一翼を担う時代が来るでしょう.

問診,検査,診断,処方という流れ作業はだれでも出来るようになる10年後,医師免許によって信頼されるのではなく,人間味のあるアドバイザー,コンサルタントとして信頼を築ける医者でありたいものです.

プロフィール

やさしい糖尿病内科医
山村 聡(やまむら そう)

九州生まれ、九州育ち、九州大学医学部卒。大学病院で糖尿病・代謝・内分泌内科助教、市中病院勤務後退局。フリーランスを経て、銀座有楽町内科院長。

病気を治療する医師であると同時に、生涯の健康を保つパートナーでありたいと思っています。

趣味はお酒と血糖値。診察室で患者さんと喋ることも好きですが、気のおけない友人とお酒を飲むことも大好きです。自分の幸せも大切にしながら,社会が豊かになることに貢献できたら最高です.

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます.

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