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糖尿病内科医がオススメする家庭血圧計選びの3つのポイント|面倒にならないのが一番大切

健康診断で高血圧を指摘された方に,まず始めていただきたいのが毎日の血圧測定です.健診会場では緊張感から血圧は上がりやすいです.病院や診察室だと,もっとドキドキします.自分の「普段の血圧」を知ることで,本当に高血圧なのか,塩分控えめの食事やお薬が必要なのかを確かめましょう.

目次

家庭血圧計選びのポイント

手首式より上腕式がおすすめ

手首で測るタイプの血圧計は巻きやすく安価ですが,測定結果にばらつきが出やすいです.原因は,測定時の手首の高さにばらつきがあることです.

血圧測定の際は,血圧計のカフ(巻く部分)が心臓と同じ高さにある必要があります.上腕式であれば,腕をテーブルの上に下ろすと,カフの位置が自然と心臓の高さになります.いっぽう手首式の場合,机に肘をつき,手首が心臓の高さになるように保持しなくてはなりません.多くの方は,手首が心臓より低くなって,実際の血圧より低く測定されがちです.

手首式血圧計と上腕式血圧計との間に精度に差はほとんどありません.しかし,心臓と同じ高さで,毎日再現性をもって測定するには上腕式血圧計のほうが優れています.

正しい測り方についてはこちらのオムロンのサイトが参考になります.

自分一人でもカフが巻けるものを選ぶ

手首式血圧計は装着が簡単なのが便利です.いっぽう上腕式は,カフを一人で巻くのにはコツが必要です.そこで,最近の上腕式血圧計は,カフの一部が硬くなっていて,一人でも簡単に巻けるようになっています.

近くの電気屋さん,薬局で購入する際は,実際に一人でカフを巻けるか試してみて,できるだけ簡単に巻けるものを選ぶのが大切です.

硬いカフの例こちらのパナソニックのサイトと動画が参考になります.

机に置いて邪魔にならないサイズ

血圧は毎朝測るものなので,血圧計は歯ブラシやティッシュペーパーと同じくらい,いつも定位置にあって,すぐに使える状態にしておきます.

テーブルの隅にいつも置いてあっても邪魔にならない大きさの,上腕式ならゴムチューブが絡まりにくいタイプをお薦めします.もちろん,病院にあるような腕を差し込むタイプは,手間はないですが,高価で場所を取ります.家族がたくさんいて,みんなで測る家庭には良いかもしれません.

糖尿病内科的コメント

以上,私なりの血圧計選びのポイントを上げてみました.毎日測ることが大事なので面倒くさくならず,いつでも正確に測れることに焦点を当てています.仮に私が両親に血圧計をプレゼントするのであれば,上腕式でカフが一人で巻ける,できるだけコンパクトなものを選びます.ご自身の血圧測定,ご両親への血圧計のプレゼントの際に参考になれば幸いです.

プロフィール

やさしい糖尿病内科医
山村 聡(やまむら そう)

九州生まれ、九州育ち、九州大学医学部卒。大学病院で糖尿病・代謝・内分泌内科助教、市中病院勤務後退局。フリーランスを経て、銀座有楽町内科院長。

病気を治療する医師であると同時に、生涯の健康を保つパートナーでありたいと思っています。

趣味はお酒と血糖値。診察室で患者さんと喋ることも好きですが、気のおけない友人とお酒を飲むことも大好きです。自分の幸せも大切にしながら,社会が豊かになることに貢献できたら最高です.

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます.

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