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原発性アルドステロン症 機能検査判定[糖尿病内科医のメモ]

原発性アルドステロン症(PA;primary aldosteronism)の機能検査の際,陽性・陰性の判定を行うのに便利な表を作りました.

目次

カプトプリル試験

早朝空腹で30分安静臥床後に負荷前採血.カプトプリル(カプトリル®)50 mgを当日粉砕して内服する.

負荷前 60分後 90分後
PRA (ng/mL/h)
PAC (pg/mL)
ARR (=PAC/PRA)

負荷後60分後ないし90分後にARR≧200で陽性.

生理食塩水負荷試験

生理食塩水2 Lを4時間で点滴投与する.

負荷前 4時間後
PRA (ng/mL/h)
PAC (pg/mL)
ARR (=PAC/PRA)

4時間点滴後にPAC>60 pg/mLで陽性.

フロセミド立位試験

早朝空腹で30分安静臥床後に負荷前採血.フロセミド(ラシックス®)40 mgを静脈注射する.1時間ごとに血圧測定する.

負荷前 60分後 120分後
PRA (ng/mL/h)
PAC (pg/mL)
ARR (=PAC/PRA)

フロセミド投与2時間後にPRA<2.0 ng/mL/hで陽性.

糖尿病内科的コメント

診断と治療社「内分泌機能検査マニュアル」を参考に作製しています.詳細は同書をご参照ください.

プロフィール

やさしい糖尿病内科医
山村 聡(やまむら そう)

九州生まれ、九州育ち、九州大学医学部卒。大学病院で糖尿病・代謝・内分泌内科助教、市中病院勤務後退局。フリーランスを経て、銀座有楽町内科院長。

病気を治療する医師であると同時に、生涯の健康を保つパートナーでありたいと思っています。

趣味はお酒と血糖値。診察室で患者さんと喋ることも好きですが、気のおけない友人とお酒を飲むことも大好きです。自分の幸せも大切にしながら,社会が豊かになることに貢献できたら最高です.

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます.

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