糖尿病内科医は網膜症がどの程度進んでいるか「病期」が気になります.いっほうで網膜症を診察してくれる眼科の先生は,治療を念頭に,病期をさらに細かく分類して評価してくれます.
福田分類でA1とかB2とか言われてもピンとこないので,便宜上,対応表を作りました.
目次
福田分類と網膜症病期
福田分類 | 網膜症病期 |
---|---|
0 | 網膜症なし |
A1 | 単純網膜症 |
A2 | 単純網膜症 |
A3 | 増殖停止網膜症 |
A4 | 増殖停止網膜症 |
A5 | 増殖停止網膜症 |
B1 | 増殖前網膜症 |
B2 | 増殖網膜症 |
B3 | 増殖網膜症 |
B4 | 増殖網膜症 |
B5 | 増殖網膜症 |
網膜症病期と福田分類
網膜症病期 | 福田分類 |
---|---|
単純網膜症 | A1,A2 |
増殖前網膜症 | B1 |
増殖網膜症 | 上記以外 |
便宜上,増殖停止網膜症は増殖網膜症に含めています.
糖尿病内科的コメント
糖尿病の合併症のひとつに網膜症があります.網膜症の診察は,糖尿病内科医はできません.眼科の先生から教わればできるようになるかもしれませんが,微妙な所見を短時間で評価するには熟達が必要です.
われわれは眼科の先生にお願いして,患者さんには瞳孔を開く目薬で眩しくなってもらい,目の診察を受けてもらいます.そして眼科の先生は糖尿病網膜症を福田分類,Scott分類,ETDRSなどで分類してくれます.
糖尿病内科医は細かい分類は正直よくわからないので眼科医の先生に協力してもらっています.逆に,眼科の先生が糖尿病患者さんの手術をするときなどは,血糖値の管理をわれわれ糖尿病内科医がサポートします.
- 関連 :
- 糖尿病網膜症について|日本糖尿病眼学会