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加藤浩晃 著【医療4.0】を読んだ内科医がみる,第4次産業革命時代の医療と医師の働き方

目次

この本について

医療4.0
第4次産業革命時代の医療
加藤浩晃 著
日経BP社

この本から学びたいこと

AIによって医療はどのように変わるか
第4次産業革命時代の医療はどのようになるのか
遠隔医療,オンライン診療の現状と未来はどのようになっているのか
保険診療はどのように維持されていくのか
2030年を見通して,医師たちは何をすべきか
2030年に求められる医師,医療技術とはどのようなものか

この本から学んだこと

AIに代表される第4次産業革命が起こりつつある現代,医療の世界はどのように変化していくのか.

半歩先の未来を先取りするドクターたちが,更に先の将来の医療を見通して語っています.

平均寿命がさらに延び,医療を日常的に必要とする世代が増える将来,テクノロジーの力を使って,いかに健康寿命を伸ばし,医療を提供する側,医療を享受する側の負担を減らしていくのか.

物質的にも経済的にも精神的にも,幸福で豊かな社会を実現するのは難しいことです.しかし,わたしが常に血糖値を記録して公開しているように,人間とテクノロジーがより密になり,情報が豊富になり,大量の情報を個別的にも総体的にも処理できるようになれば,ヒトの健康や疾患は予測され,適切に診療,治療が施され,無駄なく,必要十分な医療が提供されるようになるのではないかと期待します.

個別の健診記録,診療情報をブロックチェーン技術を用いて管理すれば,一元的に高いセキュリティで医療情報にアクセスできるようになります.

AIによって診療支援,画像診断を行って医師の負担を減らすことができます.

5Gの通信技術を用いて,遠隔地から専門性の高い診察,手術もできるようになります.

ウエアラブルデバイスとIoTによって,自身の身体の情報に時間的にも(いつでも),空間的にも(どこでも)常時アクセスできるようになると,いままでは病院に行き,医者に会わない限りアクセスできなかった医療資源に,病院に行く前,病気の兆候の段階からアクセスでき,大きく体調を崩すことなく予防的な医療的介入が可能になります.

わたしたち医師の働き方も変わってくることでしょう.

現在は,患者さんが診察室にたどり着いたあと,病院の中での診療が医者の働く主なフィールドです.

生活のありとあらゆる場面で,医療が介入するようになると,医師のフィールドは病院のから大きく外へと広がります.

日常生活での食事,運動についてのアドバイスや,ある疾患の予防の段階で医療的介入が可能になります.

また,病院での治療を終えて,退院後のリハビリ,自宅療養,介護施設の現場へもドクターが直接介入することが可能になります.

既存の医療制度の枠を超えた医師の働き方にはなるので,新しい法整備,制度構築が必要になるとは思いますが,医師自身が,どういう場で,どういう役割で働くのかたくさんの選択肢の中から考え,自身の適性を見極める時代が来ると思います.

そんな時代をを迎えるにあたって,心の準備と,覚悟を与えてくれる1冊でした.

プロフィール

やさしい糖尿病内科医
山村 聡(やまむら そう)

九州生まれ、九州育ち、九州大学医学部卒。大学病院で糖尿病・代謝・内分泌内科助教、市中病院勤務後退局。フリーランスを経て、銀座有楽町内科院長。

病気を治療する医師であると同時に、生涯の健康を保つパートナーでありたいと思っています。

趣味はお酒と血糖値。診察室で患者さんと喋ることも好きですが、気のおけない友人とお酒を飲むことも大好きです。自分の幸せも大切にしながら,社会が豊かになることに貢献できたら最高です.

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます.

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