糖尿病内科医のほぼ100%が「日本糖尿病学会」の会員です.
どういう会かというと,「糖尿病に関する学理及び応用の研究調査並びにそれについての発表,知識の交換,情報の提供等を行い,糖尿病に関する研究の進歩,知識の普及を図り,もって我が国における学術の発展と福祉の向上に寄与することを目的とする」会(定款より).
平たくいうと,「糖尿病についての研究してわかったことをみんなで共有して,日々の診療に活かしましょう!」という集まりです.
その発表会的なイベントが年に1回,日本のどこかで開催されます.名付けて「年次学術集会」.糖尿病界のフェスです.2017年は名古屋開催.去年は京都開催でした.音楽フェスでも,普段は一人で聴いている音楽を,ライブで,アーティストとオーディエンスが一体になって盛り上がりますよね.同じように普段一人で論文や書籍から勉強していることを,発表者と聴衆が直に議論し合って双方向に知識を深め合うわけです.
私も発表してきました.ここ半年の研究成果をわずか7分に凝縮した口演です.ざっくり言うと,「抗GAD抗体という物質の測定方法がRIA法からEIA法(ELISA法)に変わって,SPIDDMというタイプの糖尿病の診断には,ちょっと注意が必要になったよ☆」という内容です.これから論文にするので,詳しいことはあらためてご紹介します.
糖尿病内科的コメント
糖尿病に関する学会には他にも,糖尿病合併症学会,糖尿病・妊娠学会,糖尿病眼学会等々,多数の学会があります.糖尿病内科医は,こうした学会で発表し合うことで,日本の糖尿病診療がいっそうレベルアップするように勉強しあっております.